国立政治大学民族学科(以下、当学科)は本校社会科学学院(元法学院)に所属し、政治大学において「悠久」かつ「斬新」な学科です。

「悠久」というのは、当学科の学部課程が政治大学の台北再建時から設立されている5学科の1つであったということです。その後、2度の改名と新設、拡張を経て現在に至っています。1955年の設立当時、当学科学部課程の前身は「辺政学科」(英語名Department of Ethnology and Sociology、民族社会学科)という名称を南京時代から引き続き使用していましたが、時代の必要に応じ2度改名されました。1969年に改名された「民族社会学科」という名称は英語に基づいて付けられた中国語の名称です。また1981年に再度、社会学科(Department of Sociology、ただし民族学のカリキュラムは一部保留)と改名されました。この学科は本校の辺境政治研究の伝統から離れつつあったため、社会学に重点を置いた学科として独立しました。同時に本校の民族研究所(修士課程、詳細は下記)は辺政・民族の教育研究の伝統を引き継ぎ、1993年に「民族学科」(学部課程)として設立されました。

当学科の修士課程の前身は1969年に設立されました。当時は学部課程と大学院(修士課程)は別々に管轄されており、「辺政研究所」(Institute of China Border Areas Studies)という名称でした。1990年、中国大陸との交流や国家、社会の時代の必要に応じ「民族研究所」(Institute of Nationalities Studies)と改名されました。また、後に新大学法の修正に合わせて、1994年より学部課程と大学院(修士課程)が一括管理されることになり、「民族研究所」と「民族学科」が合併され、「民族学科(学部・修士課程)」となりました

また当学科は台湾における民族学研究の専門家育成のため、2001年より博士課程の募集を始めました。これにより、当学科は台湾の民族学、人類学関係の学科の中では台湾大学人類学科に続いて2番目に学部、修士、博士と一貫した体制を有する教育機関となりました。

また「斬新」というのは、当学科が「民族」という名称を使い始めたことです。時期的には遅めでしたが(修士課程は19年、学部課程は16年、博士課程は8年)、当学科は50年あまりにわたる辺境少数民族の研究を基礎とし、1990年の改名によって、台湾での良好な民族関係への配慮、さらには国際的な局面の変化において国家と民族問題間に生ずる影響や関連性への関心へと、実務的で広い教育研究的視野を発展させてきました。

当学科の発展方向は主に次の通りです。当学科では、現代の民族・エスニックグループ研究の認識と視点に基づき、言語、文字、歴史、文化、社会、国家などの面を通じ、民族学などの人文・社会科学の学理的基礎に合わせ、国内外の社会の多民族的性質を理解し、今後の発展の動向や問題解決の可能性についての研究を行っていきます。そのため、多民族(またはエスニックグループ)的性質の同異に対する理性的な認識が当学科の教育目標とし、異文化の内面的な理解が当学科の学風とし、知識を重視した上で民族((またはエスニックグループ))関係の調和を行い人道的関心を持つことを人材育成のコンセプトとしています。

当学科は国内の大学では唯一の「民族学科」であり、半世紀余りにわたる「辺政・民族」教育研究の特別な伝統を引き継いでいます。人文社会科学の流れにおいて、本校及び台湾でも特色のある学科といえます。また現在は、学部課程48名、修士課程12名、博士課程6名の学生を毎年受け入れています。